IB生の「生の情報」IB経験しての後輩へのアドバイス
II. 「IB生のための大学出願」
2. 海外大学出願
D) オーストラリア大学 出願プロセス受験に要されるもの
- IBスコア
- TOEFLスコア(または他の英語資格)
(各大学、各学部、点数要件がホームページで見れるので必ず公式サイトで随時チェックする)
オーストラリア(以下AUS)の大学を受験するにあたって1番大事になる評価基準は、IBスコアです。したがって、AUSに出願する生徒が1番優先するべき事は、志望大学のIB要件の点を把握し、その点数を超える結果を出すことです。他にも、TOEFLの結果を送る場合が多いので、TOEFLの受験は必須です。筆者が受けた大学はTOEFLibt90~96点が必要とされました。
(ダンスや音楽、看護学部や薬学部といった専門的な学部や理系の学部は追加要件や教科ごと点数要件がある場合が多いので要チェック)
また、AUS出願には大半の場合、エッセイが必要ありません。これはAUS出願最大の特徴でもあり、AUS出願が「簡単」と呼ばれやすい要因でもあります。事実、手続きも、出願材料も他の海外大学と比べるとそこまでハードではなかったと思います。しかし、AUSの大学は入ってからが勝負なので一概に出願と進学手続きが簡単だからといって選んでいい選択肢ではないと思います。
出願方法
エージェントに委託する
or
大学のホームページを通したオンラインフォーム記入、直接大学に出願
or
大学のホームページを通したオンラインフォーム記入、直接大学に出願
AUS出願にはエージェントを通して出願するかするかの選択肢があります。筆者の代(2021exam)は直接大学に出願する人が多かったです。受験の流れは簡単で、エージェントに任せる場合はエージェントと出願大学の相談などをしてから出願を任せる、直接出願をする場合、大学公式サイトの指示に従いオンラインの出願フォームを記入するのみです。この作業も大学によって異なる手順があるので、大学のホームページで確認する必要があります。多くの大学が手続きの手順をまとめた動画やpdfを作成しているのでそれに沿って手順を踏めば確実に出願できます。(〇〇大学International student applicationなどで検索するとすぐに出てくるはずです)
→不明な点があればすぐに大学に確認する
出願時期
オーストラリアに受験する際は多くの生徒がIB最終スコアが出てから出願を行います。(1月上旬〜中旬)また、AUSでは大学が2月から始まるので、大学の2学期で高校卒業の4ヶ月後にあたる7月からの入学か、高校卒業の次の年の2月から始める選択をしなければなりません。大学によって出願時期が変わったりするのであらかじめ出願時期を確認しておくことが重要です。
出願における注意点
- 大学に質問がある場合は出来るだけ早めにメールを送る。大学によっては一ヶ月以上返信が来ない時があります。
- 大学Webサイト登録時のパスワードや自分のIBスコアを見る際のパスワード等の管理。(メモをして一つにまとめておきましょう)
- 自分が行きたい大学、学部の募集要項、要件を確実に把握する
- 大学の奨学金に応募できるかを調べる
- 大学の出願時期を把握する
その他 海外大学を目指す上で、一つの大きなハードルとなるのが「資金面」です。資金がないから、どの大学にもいけない・・!という状態は回避しなければいけません。今回は、二つの解決策をご紹介します。
- 奨学金
日本の財団からの給付型奨学金と海外大学からの奨学金の2パターンがありますが、今回は日本の財団からの給付型奨学金についてご紹介します。
現在、日本には3財団以上の全額給付型の奨学金が存在しています。しかし、英国・米国の対象大学が決まっていたり、倍率が高かったりと、狭き門となっています。しかし挑戦する価値はあり、合格したら3000万円以上の奨学金が得られる可能性もあります。
以下が、日本の奨学金財団の一例です。
●柳井正財団 海外奨学金プログラム- 英国・米国の対象大学が決まっている
- 全額給付型(3年・4年)
- 書類審査と2回の面接審査
- 大学が決まる前に申し込む「予約型」と、大学が決まってから申し込む「合格型」があるため、2回応募のチャンスがある。
- 額の大きさと、奨学生コミュニティーの強さが魅力。
- 2022年度から新設
- 英国・米国の対象大学が決まっている(ファウンデーションコースも対象)
- 全額給付型(3年・4年)
- 2回応募のチャンスがある。
- 科目(主に理系)は決まっているが、国は決まっていない。
- 年間1000万円を上限額とし、学費と生活費(月額20万円)を支給
- 全額ではないが、国や地域によって月〜11万8000円までの生活奨学金・年250万円の学費分の奨学金がもらえる。
- 採用人数が多い
- 書類の量とエッセイの量が多いので、早め早めの準備が必要。
- 非英語圏の大学 カナダ・アメリカ・イギリス・オーストラリア等英語圏の大学は、学費が高い傾向にあります。一方で、ベルギー(KU Leuven)、韓国(ソウル国立大学や延世大学)、オランダの大学など非英語圏の大学は、学費が安い傾向にあります。また、これらの大学には英語で学べる学部があるため、穴場といえます。筆者は、KU Leuven(学費:年20万円)をセーフティーネットとしました。