IB生の「生の情報」IB経験しての後輩へのアドバイス
I. 「IBの学生時代」
3. IB勉強法
A) IB試験に向けて教科ごとの勉強の要点です。
Japanese A HL
この教科で高得点を狙うためには、日頃からの勉強、試験前のPaper 1とPaper 2の対策をバランスよくこなしていきましょう。
「文章を書くための国語力」は一、二か月程度の勉強で上げられるものではありません。朝学の時間の前に難易度が高めの評論文や文学などに習慣的に触れることにより、少しずつ身につけましょう。
Paper 1では小説や随筆などの抜粋のコメンタリーが出題されます。Paper1に苦手意識がある人は、先生の作る模範解答や他の生徒の解答から、文章の構成・展開の方法、用語の使い方などをよく分析し、自分のものとして使えるようにしましょう。自信がでてきたら過去問で練習することをおすすめします。アイデアを書き出し、それをもとに簡単なアウトライン(outline=概要)を作り、その上で実際に文章を書く練習をするとよいでしょう。
Paper 2 では授業、グループワーク、過去問を中心とした対策を立てていきましょう。授業で発表された内容をおさらいし、数人の友達と協力して、テスト対象の作品をテーマごとに細かく比較した表を作ると頭の中が整理されます。試験直前には過去問題を見て、エッセイの構成を考える練習をすると自信がつきます。
各タスクで要求されていることをしっかり理解することが重要です。 Task Description、Criteria(top band だけでなく全ての!)、 Subject Report を読み込み、Annotation もしましょう。そうすると、求められていることが自分の想像していたものと違ったと気づく場合がよくあります。この小さな認識のズレの積み重ねが点数を大きく左右するのです。例えば、Oral試験 では抜粋部分の分析をするものだと思われがちです。しかし、本当に焦点を置くべきなのはテキスト全体に渡るテーマや手法であり、抜粋部分はあくまでその Evidence として持ち出すべきだということが分かります。
このアドバイスは全教科の IA内部評価 / EA外部評価 / Papers最終試験 に共通することですが、あえて[国語] のセクションで書いたのは、「日本語だから大丈夫!」と思って見逃してしまう人が多いからです。また、Paper 1 や Oral 試験の準備を日頃からしているEng A の履修者は日本文学タスクも同じ要領で取り組む傾向がありますが、Eng A とは異なる点もありますのでご注意ください。
どんなに小さいことでも、科目の要件を満たしているのかを考える。その姿勢さえ持っていれば大きな失敗はないでしょう。
English A HL
正直、ガッツリ勉強して高得点を狙うというよりも、普段からの授業の取り組み方や1日10分程度の復習がものをいう科目です。
- 文学作品で自分が着目するところや、自分の興味のある部分(象徴、言語の使用、反復etc、色彩 etc.) をメモしましょう。
そしてその本の主題を自分なりに考察しましょう。そうすればEAエッセイ類のネタはいくらでも溜まります。 - 課題で出されるBookletは、普段授業で疑問に感じていることや、文学作品などにおいて自分がもっと深掘りしてみたい部分を深く追求するチャンスの宝庫です。bookletの質問に答えることによって追及できたことを、授業内で積極的にクラスメイトや先生と共有しましょう。意見交換をすることで考察の幅も広がり、アセスメントに使う材料が増えます。
- 授業内で配布される広告・新聞記事などを分析するのが有効です。そして、家に帰ったら授業で配られたものを軽く見直して下さい。あくまでも個人の経験ではありますが、これを意識することによってテストの点数が1割伸びました(クラスメイトの意見、先生の考察などもメモる、グローバルな問題との繋がりや効果を意識する)。
- 単語の使い方が合っているかわからない場合には、先生に聞きましょう。先生に聞けば、例文を沢山教えて下さいます。よって、自分の語彙力も上がり、テストにもいい影響がでます。
- エッセイの構成がわかりやすいだけでテストの点が伸びます。先生曰く、ここは一番の点数の稼ぎどころです。先生が普段から授業内で接続語のworksheetやエッセイの構成を考えるためのworksheetを配布してくださるので、先生の話をよく聞き、worksheetにメモしたことを家に帰って復習しましょう。
English B HL
テキストを読み、場面の設定を正しく理解することはPaper1とPaper2両方の高得点を狙う上で重要です。
Paper1では特に場面によって、またはその想定される読み手によって、テキストのフォーマル度が異なり、難易度も違います。準備段階では、自信のあるテキストタイプを最低でも3つ仕上げて極めておくことで、試験時の不安要素が一つ省かれます。個人的には、出題された場面設定において、どのテキストタイプが最適なのかをグループワークを通して話し合った事で身につけられたと思います。また、語彙やスペルについても評価対象となるので、特に教科書に出てくるキーワードは一通り頭に入れておいた方が安心です。
Math HL
Math HLでは問題をこなしてパターンに慣れることが重要です。過去問やテキストブックの章末問題などを解いて様々な問題形式や解き方に触れてそれに慣れておくことで効率よく問題が解けるようになっていきます。とはいえ、SLよりも範囲が広く、難易度も高校数学から大学数学の入門レベルまでをカバーするので難しい問題も多く、じっくりと慣れていかなくてはならないトピックもあります。そのため、HLの内容はコツをつかむまでは慣れないことが多くありますが、問題を解いていくうちに少しずつトピック間の繋がりが見えてきて、何を応用すればその問題が解るのかが分かってきます。トピック数も多く、広い範囲をカバーするので、一気に覚えることはなかなかできないので、定期的な復習が大切だと思います。コツをつかめているトピックは解き方とパターンを覚えることができれば応用できるので、それを目標に章末問題を解くことをお勧めします。また、関数や確率、統計などでは関数電卓を多用するので、関数電卓の使用方法もしっかりと覚えておくことが大切です。しかし、Math HLではPaper 1、 Paper 2、 Paper 3と3つテストがあり、Paper 1では関数電卓を使用することができないので、両方での解き方を覚えておくことが重要です。Paper 1は基礎的な問題が多く、公式集に記載されている公式を使用すれば解けるような問題が多く存在します。Paper 2では応用問題や複雑な問題などが主に含まれており、公式集には記載されていない定理や公式などを利用して解く問題もあります。Paper 3では大問が2問ではありますが、万遍なく様々な範囲から出題される小問題が多くあるので、60分と限られた時間内にどれだけ学んできたことを応用できるかということが重要になってきます。
とはいえ、IBは答えだけでなく過程も重要視するので、途中計算や考え方などを書いておくと部分点がもらえるので、答えまでたどり着けなくても途中式を書いておくといいでしょう。どのような途中式で点数がもらえるかについてはマークスキームに記載されていることが多いので、それを見ておくと、部分点をより多くもらえるかもしれません。
Math SL
執筆者はMath AI (SL)の受験者です。AAにも共通する話もあるとは思いますが、しない話もあるので、そこは見極めて読み進めていただけると幸いです。
- Examの概要
Math AI (SL)の点数は3つの要素で構成されています。IA、Paper 1、Paper 2、この3つです。私の代はIAが20%、Paper 1,2ともに40%の配分でした。AIの人たちは常にgraphic calculatorが使える状態でPaper 1,2を受けます。AAの受験者はPaper 1 では使えませんが、Paper 2では使えます。AIのPaper 1,2の制限時間は共に90分です。この二つのテストの大きな違いは、大問が同じTopicで構成されているかです。Paper 1 では一つ一つの大問は同じTopicから出題されているので、Paper 1の方が簡単に感じる人もいるかもしれません。Paper 2ではいくつものTopicから大問が成っています。もう一つのマイナーな違いとしては、Paper 1では”Draw”,”Sketch” “Explain”など数式以外のものを記述することを要求されることです。 - IAについて
IAで念頭に入れておくべきことは、内容の難しさよりも各項目で必要な情報の記述が大事だということです。何か壮大なリサーチを行うことよりも、自分のまかなえる範囲のトピックを扱って後から困ることがないようにするのが賢明です。恐らく先生方もproposalの時点で壮大なことをやろうとしていると気づいたら止めてくれるので大丈夫だと思いますが、できればproposalの時点からできそうなものを先生に見せるとトピック決めがスムーズに行えると思います。私のお勧めは何らかの統計を収集して、それらの相関関係をリサーチすることです。それが最も手早く簡単だと思います。 - 勉強方法
日頃の勉強は教科書をベースに進めることをお勧めします。私の勉強の手順としては(理想的な場合は)、教科書の青の枠の中に書かれていることを理解する→その先に続く問題を数問解く→章末問題を解く→章末問題で間違えた問題と同じ種類の問題を戻って解く。といった具合でした。これら全ての過程の間に常に誰かに聞くというプロセスを入れたらいいと気づいているでしょう。確かにそれは、積極的に取り入れましょう。また、時間が無いと感じたら章末問題だけを解くのも有効でしょう。特にmock前は他の教科の勉強もあるのでそのようにするのもアリだと思います。だからこそ日頃から授業内でできるだけ教科書を理解したり、問題を解くようにしましょう。 - Tips
〜日常編〜- formula bookletに載っているformulaを確認する。載っていないものは覚えておく。例えばIQRの求め方は例えば載っていないので覚える、など。
- Math AIの人たちは特にcalculatorと友達になる。どこにどんな機能があって、どういう問題になんの機能を使えばいいのか、表示されている記号の意味を覚える
〜Exam当日編〜- modeでDegreeとRadianの設定があるが、リセット後のRadianではなく、Degreeに設定すること。
- なんでもとりあえず書いておく。解き方が全くわからない問題に出くわしたら、最終手段でその問題を解くのに必要そうなformula(general formでいいから)をとりあえず書いておく。そこで部分点は1点でも2点でも取れるから、もらえるものはもらっておく。
- ベースは3 significant figureで答える。しかし、Financeの問題は小数点第二位での回答。最後に0がつく答えは、3 significant figureで答える場合も小数点第二位で答える場合でも、0も入れて書く。
- History SL
「IBのHistoryは難しい」と過去の先輩は口を揃えています。
確かに、この教科で高得点を狙うのは少し大変ですが、7を取ることは無謀や夢ではなく、可能です。
Historyが難しいとされるいくつかの理由を知ることで、対策を取ることが可能になるのでは無いでしょうか。
①ニュアンスを掴むのが難しい
Historyは、英語が母国語の受験生でも7を取るのは難しいと言われています。これは、おそらくHistoryは文献や教科書ベースの学問だからでは無いでしょうか。英語のちょっとしたニュアンスで、Historyの出来事の解釈は変わってきます。だからこそ、丁寧に教科書を読み込んだり、ニュアンスの取り間違えを防ぐためにも、クラスメイトと議論したり、また日本語で論文や文献を読むことは、効果がありました。
②カバーするコンテンツ量が多い。
Historyの内容は膨大です。時代や人物、出来事の年号を覚えることは簡単ではありません。しかし、配布されるシラバスを読み込めば、案外Historyの内容がシンプルかつ構造上は簡単であることが分かるのでは無いでしょうか。だからこそ、シラバスをまず研究することをお勧めします。シラバスは大まかな枠組みが書かれているので、その枠組みをまず理解して、その後に自分が取り組んでいるトピック(AuthoritarianやCauses of War)に当てはめていくことがお勧めです。表などにすると、わかりやすくなると思います。
③出来事と出来事が繋がりにくい。
IBのHistoryは構造上、出来事と出来事を単体として勉強します。一方で、エッセイではそれらの出来事と出来事の関連性を自分なりに解釈して書くことが求められます。そのため、シラバス内に記載されている同じカテゴリー内の、複数の出来事がどう繋がっているかを理解することは、高得点につながります。出来事や人物等は、「具材」で、それをどう「調理=生かすか」が、IB historyのコツなのだと思います。
また、Historyの基本はしっかりとした知識の基盤を持つことです。そのためには日々の授業を聞き流すようなことをせず、できるだけその場で徹底的に知識を定着させましょう。授業が終わった後にその授業の要点を簡単にノートにまとめておくと定着率が上がります。また、授業を受けるときに、「その歴史的事件の重要性」「他の歴史的出来事との関連性」「複数の歴史家(Historian) の見解」「最終的な自分の見解」を意識して授業を受けると試験対策にもつながっていきます。弱点の克服は早めに。Google Documentなどで友達と協力して内容を整理して覚えるのも一つの手です。
Paper 1の対策としてはHistory Overall guidance bookなどを使って範囲を確認し、教科書のCourse companionで知識を入れておくと心配がなくなります。過去問などを実際の試験と同じ時間で解く練習をこなすと自信がつきます。
Paper 2,3は長いエッセイを書きます。試験が迫ってきたら、これまで自分が習ってきた内容を図解にするなどして情報整理し、過去問からブレインストームやアウトラインを作成する練習をすると、本番の時に応用が利きます。historian (歴史家) の見解を覚える際はその人の見解だけでなく、それをサポートしそうな内容も一緒に記憶しておくと試験の際に「生きた知識」になります。また、IBのHistoryではただ事実を記載するのではなくて、それら事実を「自分は若いHistorianとしてどう捉えた」というところが見られていると思います。だからこそ、「例:ホロコーストがありました。」ではなくて、「ホロコーストが〇〇年に起き、それは〇〇という事実に対してこう影響していると考えられます」といった具合にエッセイを展開していき、最後に「自分は一連の流れや議論対して、こう思う。」という自分の知見を付け足すことが、7点への道なのだと思います。
Historyの試験は時間配分がとても重要です。Paper 1のQuestion (1a),(1b),(2),(3),(4)は個人差がありますがそれぞれ5,5,13,13,24分を目安に考えるといいでしょう。Paper 2, 3はブレインストームの時間を惜しまないようにしましょう。「アイデアを出し切った」と思うまでやれば納得のいくエッセイが書けます。 - 中国語最終試験
注:コロナウィルスの影響によりカリキュラムに一部変更があったことを踏まえて読んでいただけると幸いです。中国語の最終試験はpaper 1 (作文作成)とpaper 2 (読解問題)によって構成されており、それぞれ45分と1時間で解く力が求められます。
Paper 1では84〜120字程度の作文を一つ書かなければなりません。設問は三つあり、その中から一つ選び答えます。Paper 1で注意すべき点は主に三点あります。初めに、設問を決めるにあたり、最も自分が答えられるであろう設問を選ぶことをお勧めします。というのも、設問によって答える形式(求められているテキストタイプ)が違うので自分が得意なテキストタイプを選ぶことも戦略の一つです。個人的には手紙、メール、ノートなど比較的簡単なテキストタイプを中心に勉強し、設問として出た時には必ずそれらの中から答えるようにしていました。また、何を聞かれているのかをじっくり理解することも重要です。それぞれの設問において大体2〜3問質問をされます。各質問を確実に作文の中で答えるようにしましょう。さらに、設問のトピックに沿った単語やフレーズを事前に準備しておくことで高得点取得が可能になります。
Paper 2では合計四つのテキストを読み、一時間という限られた時間の中で回答しなければなりません。個人的には後半のテキストの方が難しく感じたため、時間配分としては後半に十分に時間が割けるように戦略を立てていました。また、Paper 2は中国語で満点(7/7)を取得するために欠かせない要素であると考えます。なぜなら一番点を稼ぎやすいからです。質問形式は選択問題と自由記述により構成されており、自由記述と言ってもテキストから適切な部分を抜き出して書けば問題ない程度なのでPaper 2でいかに点数を稼げるかが勝負になってくると思います。 - IA(オーラル試験)
最終試験の他に学内において行われるIA(Internal Assessment)があります。中国語のIAはオーラルすなわち口述試験によって評価されます。生徒は二つ絵を配られその内の一つを選び20分の準備時間の間に絵の状況を説明できるように用意します。時間になったら試験会場に移動し先生と一対一で試験を行います。出題される質問には傾向があり、そのパターンを把握しておけばある程度答えることができます。また、質問は必ずIBによって定められた5つの主題の中から一つ出題されるため、どの主題を当てられても答えられるように関連用語をまとめて置くことをお勧めします。 - 中国語勉強法
総合的に中国語の勉強において大切なのは単語や文法の応用だと考えます。単語を単体で覚えるのではなく、文章とセットで覚えたり違う単語に置き換えてみたりと応用しながら学ぶことが効果的だと感じました。また、IAでは実際に中国語で会話をしなければならないということを頭に入れピンインなどに注意しながら勉強することも重要です。さらに、IAを意識して日頃から中国語で会話をするのも個人的にはとても効果的でした。
Chemistry HSL
ChemistryはSLもHLも内容が多いので、まずは確実に内容を理解することが大切です。特にpaper 1は基礎的な問題が出題されるので、確実に内容を理解しましょう。基礎を固めるには授業の後の復習がとても大切です。分からない点がある場合はスタディーガイドをよく読んだ上、先生がアップしているYouTubeの動画を観たり、先生や化学が得意な友達に質問すると良いです。
基礎を固めていく中で、細かいところにも注目しましょう。例えばVSEPRのbond angle、energy diagramのx軸とy軸が表しているもの、entropyの単位、anode,cathodeとvoltaic cell, electrolysisの関係性、reaction mechanismにおいての矢印・電子の動きなどは基礎的なものではありますがpaper 2の問題で点数を落としやすいところです。このような細かいところも確実に押さえていきましょう。
基礎が固まってきたら過去問に挑戦しましょう(教科書にも問題は載っていますが、難易度が易しめなので解かなくても大丈夫です)。過去問を解いていくと、問題の出題形式に、ある程度パターンがあることが分かってくると思います。特にpaper 1やpaper 2の計算問題は出題パターンがある程度決まっているので、パターンを把握し、何を答えれば良いのか把握することが大切です。またpaper 2は求められているキーワードなどが決まっています。それらはmarkschemeにちゃんと載っているので、必ず求められているキーワードが書けるようにしましょう。求められているキーワードの数は問題の右端のカッコ内に必ず書かれているので、最終的には問題を読み、カッコ内の数字をみてどのキーワードが求められているのか、パッと思い浮かぶまでになると良いです。
今までパターンについてばかり書いてきましたが、あくまでもパターンだけを押えれば良いというわけではありません。現に私たちの代 (N21)では今までの傾向とは一味変わった問題がpaper 1,2共に出題されました。それらも確実に押さえるためにも問題の解き方を暗記するのではなく、きちんと基礎を固めchemistryの内容を理解すること、その知識を応用できるようにすることが大事です。
History HSL
Chinese ab initio
Art
ArtはExhibition pieceを作る段階に時間をたくさん割くよりもcomparative studyとprocess protfolioにどれだけ力を入れられるかが大切です。
Process portfolioは自分が何をaudienceに伝えたいのか、そのためにどういう技法とか工夫をしたのかを証拠を見せながら解説していくことが大事です。Exhibition pieceを作る時に衝動的に作り始めたくなる気持ちも理解できますが、そこは抑えて一旦どういう技法を使って、どのアーティストのどの作品を参考にしてどういうテーマで作品を作るのかを、後から自分が見てもわかるように一枚の紙にまとめてから作品を作り始めるとprocess portfolioが書きやすくなります。作品を作っていく過程を記録していくことはもちろん大切ですが、自分がどういう意図でその作業をしようと思ったのか、どうしてその物体を描き足そうと思ったのかを記録しておくことが、一番大切です。基礎的なことですがまめな記録、計画性を持って行動することが成功への秘訣です。
Comparative studyについてはどれだけいろんな文献を読んで作品に対しての理解を深められるかが大切です。従って、作品を選ぶ際に自分が参考にできる文献の数も見て作品を選ばないと後で行き詰まります。できるだけたくさんの文献を読むことと、それをまとめて自分の言葉にして表現できるようになることがcomparative studyでいい結果を出す秘訣です。参考にできる文献が少なすぎると内容が重複してしまったり、内容が浅い文章になってしまうのでありきたりな作品だとしてもできるだけたくさんの解説や考察が見つけられる作品を選びましょう。
Exhibition pieceに関してはDPが始まって直後は自分がこれまで作ったことのないような新しいものにチャレンジして行くと楽しみながら取り組めます。DP後半になってくると作品の制作に時間を割けなくなるので新しいものに取り組みたいなと思ってるならDPが始まってすぐの時期にしたらいいと思います。また、作品を作る過程で新しい要素を足していくことを恐れないでどんどん新たなものに取り込んでいくとprocess portfolioに書けることが増えます。ただ、何かを変えたり足すときに一番最初に選んだテーマにちゃんと沿ったものを足さないと後で矛盾や混乱を招きかねないので気をつけましょう。
Physics
Physicsのテストで点数が全く取れず苦労している人は多いのではないのでしょうか。なぜphysicsは難しいのか、それは問題を解く際に答えを導き出すまでのステップを考えないといけないこと、複数の公式を使って答えを出さないといけないなど、一言で言って複雑だからだと思います。
そこで、まず行うべき勉強法はやはり理論を理解することです。計算が苦手でも、paper 1,2どちらもdefinition系の問題は登場するので、確実に点数を稼ぐという面でも理論を理解し、自分の言葉で理解できるようになることが大切です。次に公式の理解が大切になってきます。公式の使い方が分からなければ計算問題には歯が立ちません。formula bookletがあるので公式を覚える必要は一切ありません。その代わり公式をランダムに見ても、各記号が何を表し、どのようなシチュエーションでどのような答えを出したい時に使えるのかなどが自然と分かるようになると、段々と計算問題の解き方が分かってきます。おすすめの勉強方法はformula bookletに載っている公式を全て単語カードに書き込み、各公式の記号が表すもの・単位、公式が使われる単元なども一緒に書き込み、空き時間に勉強することです。良かったら参考にしてください。
また、意外と大事になってくるのは問題に出てくる数字の単位です。paper 1にはSI unitを問われる問題があったり、paper 2の計算問題や公式を導出する問題では公式に着目すると解き方が分かってくることがよくあります。公式を使った単位の掛け算・割り算を意識し求められている答えの単位を照らし合わせて、「どのような計算を行ったら現在与えられている数字の単位から求められている答えの単位を導き出すことができるのか」を考えることが、physicsの計算問題において重要だと思います。なので、意外と見落とされがちなtopic 1 (SI unit)を完璧にすることが、physicsができるようになる鍵なのかもしれません。