英語イマージョン/バイリンガルプログラム
イマージョンプログラムでの学習
本校の英語イマージョンプログラムは、言語指導を教授法の中心にすえ、コンテントベース「内容重視指導」を一歩進めた形態をとっています。具体的には、文部科学省学習指導要領の教科内容およびスキルをコンテントとし、それに英語習得を統合した形でのコンテントベース「内容重視指導」となっています。この学習過程を通して、児童・生徒は、各教科の内容や技能、概念を習得すると同時に、英語力を獲得しています。
イマージョンは単純に一般教科の内容を外国語を通して指導しているということではありません。生徒が学習プログラムの技能や概念を習得し、尚且つ、機能的な英語力を獲得するためには、明確な指導枠組みに基づいて取り組むことが必要となります。この指導の枠組みは、第二言語リサーチに基づく3つの原則を基盤に構成し、この3つの原則を実証する様々な指導方策を包含しています。
本校プログラムにおける指導原理は、下記3つの原則に基づいています。
- 理解可能なインプット(Comprehensible Input)
- 体系的で広範なアウトプットの機会(Structured & Extended Opportunities for Output)
- 言語形式の重視(Focus on Form)
理解可能なインプット(Comprehensible Input) は、学力と第二言語の両方の発達にとって不可欠です。学習が行われるためには、インプットは、学習者の現時点での能力同等レベルであるか、あるいは、わずかに上である必要があります。本プログラムの教師は、次のようにして授業実践しています。
- 学習者の習熟度に言語レベルを合わせる
- 概念をより視覚的にし、実践的活動を用いて具体化するような指導を構築する
- 過去の学習と結びつけたり、過去の学習の上に築く
- 常に理解を確認する
体系的で広範なアウトプット(Structured & Extended Output)
従来の教師中心講義型の質疑応答セッションでは、第二言語発達に必要なアウトプットの機会はその種類もおいても数においても充分とは言えません。言語は、単に受動的に理解するのでは不完全です。アウトプットの機会を学習者に提供することによって言語処理レベルを一層深くし、高めることができます。本校では、次のような活動を通して実践しています。
- ペアや小グループでのディスカッションの頻用
- 生徒による発表
- 生徒の参加やディスカッションを必要とするような他者に働きかけるような学習活動
- 生徒が問題を特定し、問いかけをし、そして、解決策を作り出すことができるような生徒主導で探求に基づいた課題
言語形式の重視(Focus on Form) は、高い習熟度を発達させ、より文法的に正確な言語を生成するために不可欠です。教師はこれをいくつかの方法において実践します。
- 生徒が難しいと感じている文法形式に焦点を置いた活動を計画し、口頭や作文などを通してより複雑な形式でこれらを用いる機会を設ける。
- 生徒にとって現実的に意味がありコミュニカティブな文脈において、正しい形式をどのように用いるか学ぶことができるよう、特定の言語パターンを用いる必要がある活動を作り上げる。
- 生徒が自らの言語の間違いに気付き、訂正することができるように補助する。
- 生徒が言語的誤りを頻出させる場合、集中的かつ系統的にフィードバックする。